財布の中の小銭を使い果たすまでパチンコが辞められなかった。帰り道の電車賃すら残さず、一時間以上かけて歩いて帰るしんどい思いを何度も繰り返した。次こそはと考えるが、残せることは無かった。

借金。家庭内窃盗。ギャンブルの為の嘘(家族や会社)。会社のお金を横領。ギャンブルの事が頭から離れず仕事に集中できない、眠れない。

結婚してから2人で貯めていたお金をおろしてギャンブルに使ってしまいました。あとで戻しておけば大丈夫という安易な考えですが、負けると戻せないのでまたキャッシングをして、というループでした。

3人の子供用に貯めておいた学資保険を全て解約し、借金の補填をしてしまいました。1回目は約300万、2回目は約400万、3回目は200万の解約。

毎回、父親に泣きながら電話をして肩代わりしてもらった。妻に何度も土下座した。やらないと誓ってもまた始まった。借金を返済するためにする、やらなければ自殺しなければ、そんな狂った思考だった。

結婚２年目で全てが妻にバレました。恐怖とプライドも高くて誰にも相談できませんでした。バレた時は「やっと終わる、終われる」と安心。その後、借金、離婚、仕事など、現実的な不安が襲ってきました。

会社の同僚20人への借金が上司にバレた。妻と親が家族会*に繋がっていて、一切お金を出して貰えなかった。離婚、子供とあえなくなる、人生終わった。誰か助けてくださいと思いました。＊家族同士が集まり、依存症への対応を学ぶグループ

子どもの誕生がギャンブルから足を洗う最後のきっかけになるかと思いきや、生まれた翌日には借金をしてギャンブルをしていた。そんな人生に絶望して毎日死にたい気持ちになった。

誰にも借金の事が言えず、競艇のオンライン投票で一攫千金を狙っていた。自殺をするか犯罪でお金を作るか、眠れない日々が続いた。娘や妻の事を考えると、誰かに助けを求めなければと思った。

妻から口座にお金があるか確認させてと言われ、自分の嘘のストックも無くなり、頭も真っ白、観念した。その時、初めて自分の口からギャンブル依存症かもしれないと伝え、ようやく言えたと安心した。

妻名義のクレジットカードを使い込んだり、嘘をついてお金をもらったり、沢山傷つけて、散々なことをしたあげく、子どものお年玉の使い込みで観念しました。妻と母から自助グループを紹介されました。

借金が明るみになり、妻がギャンブル依存症という病気を知って相談会に参加したことがきっかけ。最初は恐怖心があったが、対応してくれた仲間があまりにも普通の人だったこともあり、抵抗なく繋がれた。

地元の相談会に参加した際に、回復したギャンブル依存症の人が参加していて、その人の話を聞いて、こんなふうになれるんだ、この人みたいに明るい未来を歩みたいと思ったのがきっかけです。

漫画喫茶に寝泊まりして半年、ついに借入可能額が0円に。パチンコ屋から、家族連れの姿が見えた。その時、本当に孤独になる恐怖を感じ、この生活から抜け出したいと感じた。相談電話にかけた。

もう借金が返せない、新築の家、妻、子ども、友人、仕事、どれもが失われる、もう死ぬしかない、気付けば橋の上、川に飛び込み、自殺を図った。奇跡的に助かり、精神科に入院、最初は仕方なく参加した。

辛いことを正直に話せます。安心できる場所であり、ギャンブルをやめ続けるためには必要な場所です。

借金返済の道筋などを提案してもらえたことで、今後の見通しが立ち、精神的な苦痛から解放され、回復に向け、前向きに生きています。

同じような状況にいる人たち、またそこから回復した人たちに会い、自分も回復できるかもしれないと思えました。

同じ苦しみを抱えた当事者同士で、職場や家庭では絶対話せないような苦しみを分かち合い、共感できる。仲間がいるからこそ、励まし合いながら回復を進めることができる。一人では回復は難しい。

新しくつながった方に、自分のひどかった話をすることで、その人の役に立てると感じ、自尊心が戻ってくることを感じられる。誰かの手助けをすることで、結果的に自分自身を助けている。

生き方が変わりました。他人と関わる練習の場所、出会いの場所だと思って、生き方を変える練習してます。寛容さ、謙虚さ、配慮すること、感謝すること。

全てを打ち明けてから、心にゆとりができ、家族との向き合い方、仕事への取り組み方などを変えることができ、充実した毎日に。ギャンブルを辞められていることで地道に返済を続けながら無理なく生活できている。

以前は日々のストレスや、生き辛さを緩衝するためにギャンブルをしていた。今は、自助グループに参加して、新たな仲間と出会い、共感し、共に頑張ることで、ギャンブルの衝動を抑えることができている。

自己中心的で「自分が正しい」と考えていて、否定する人にイライラして、押し付けていた。今は「考えを押し通したせいで辛くなっていたという現実」と向き合い、真逆の生き方を選択するようになった。

以前は言い知れぬ不安を常に抱えていた。自助グループにつながり、１２ステッププログラム*に取り組みだしてから、生きてきた中で一番不安が無い。別れた妻子とも仲良く面会できるようになった。＊回復のためのプログラム

仲間のアドバイスを信じてその通りに行動してみると目まぐるしく状況が好転していって、家庭も経済的にも先が見えてきた。自分を「生きて良い人間である」と実感できるのではと、少しずつ思えてきた。

30年以上抱えていた父の自殺という喪失体験と苦しみが和らいだ事が１番の驚きです。自助活動を通して、自分を許せて、愛せる様になってきた。その結果、自分以外の人を認めて、許せて、愛せる様になってきた。